生前にやっておきたい、終活としての遺品整理

ご家族が亡くなって葬儀などが終わった後に、意外と遺族を悩ませることが多いのが「遺品整理」です。誰しも生きていくために衣服や家具などさまざまな物品を持っていますが、多くの方が私物は未整理のまま亡くなるので、遺族はその物品を片付ける義務を負うことになります。

故人の物なので大切にしたい、と思う気持ちもある一方、全てを取っておくのは現実的ではありませんから、どのように整理・処分するかを遺族は本人の意思を聞かずに決断しなければなりません。

そこでこの記事では「終活」の一環として、生前に遺品整理を行っていくことのメリットや重要性をお話しします。

終活とは具体的には何をするのでしょう?

終活

 

「終活」という言葉は少し前から広く使われていますから、耳にしたことがある方が多いでしょう。終活に取り組む方は、どのような葬儀を上げて欲しいかなどの遺言を書き、不動産などの資産をどのように相続するか、などにも着手されると思います。生きているうちにお墓を用意したり、生前葬などに取り組んだりする方もいるでしょう。

また、「エンディングノート」を書くことで人生を振り返ったり、終末期医療に対する考え方を残したりすることも重要です。

このように整理してみると、「終活」は自分の為でもありますが、同時に家族の為でもあることがわかります。財産や記憶や情報を整理して意思表示しておくことで、本人はそれまで生きてきたことの意味や家族への想いを確認できます。一方で家族は、終活に臨む方がどのように最後を迎えたいのかを知って、これからやってくる見送る時を故人の想いに添うことができた、という喜びが得られます。

しかし、故人となる人も家族も、意外と気が回らないのは、日常的なものの「遺品整理」です。

済ませておきたい「貴重品ではないものの遺品整理」

生前に物品を整理しておくことの意味

大事なものの遺品分けなら済ませておこうとする方もおられるようですが、多くの方は日用品、衣服、家財道具までは気が回りません。しかし、人生の中で屋内にはでいろんな物品が増えていますから、「大事なもの」より「そうでもないもの」が圧倒的に多いのが普通です。

遺族にしてみれば、明らかに捨てて良いものがわかっていれば、整理は非常に楽です。もしそれがわからない場合、一品一品確認しながら処分するか、何らかの形で残すのかを考えなければならないからです。

デジタル遺品の整理も重要

遺族にとって困るもののひとつに、パソコンやスマホ内のデータもあります。プライベート性が高いことから、一切見ずに処分されることもあるようです。しかし、中には家族の写真などもあるでしょうから、適切に整理して事前にデータを家族に渡しておけば、それが遺族にとって貴重な思い出になります。また、パソコンなどのデータには恥ずかしいものがあることもあるでしょうから、できればそれらは消しておきましょう。

仕事のデータが入っている場合はなおさら整理が必要です。過去の業務データならともかく、進行している仕事があれば、残された家族がその仕事に関わっている人にデータを渡す必要もあるかもしれません。しかし多くの場合、フォルダの管理は個人的な習慣や感覚のもとに行われていますから、他人にとってそこは複雑な迷宮です。

開示すべきデータやファイル名、クライアントの連絡先などを明確にしておけば、残された人たちは余計な苦労をしなくて済みます。

整理が住んだら処分できるものから捨てて行きましょう

まだ存命中の話なので、日常的に使うものを無理に捨てる必要はありません。しかし、衣服や小物などはもう必要ないというものも多いでしょうから、生きているうちに本人の手で処分しておくことは、家族の迷いや手間を減らすことに繋がります。

特に趣味の物品などはその対象です。本人にとっての「お気に入り度」は家族が逐一わかるはずもありません。本人にとっても、収取したけどそれほど気に入っているわけでもない、というケースもあります。それを明確にしておくことには大きな価値があります。

家族は故人の遺志を尊重したいと考えますから、趣味の物であればただ廃棄するのではなく、「お焚き上げ」にしてもらうことを考えるかもしれません。お焚き上げは業者に頼めば便利ですが、費用も発生します。家族にとってはお焚き上げに出すものが多いほど経済的負担を強いられます。

終活の遺品整理を業者に立ち会ってもらう意味

個人の範囲でコツコツ整理していくのも人生や思い出の再確認という意味はありますが、物品の整理としてはあまり進まないのが実情です。自分がまだ生きているのに多くの物を捨てることには、誰しも抵抗があるからです。

そんな時、遺品整理に精通した業者が立ち会っていれば、第三者の目線があることで「処分する」事に意識が向きます。また、その物品を処分することにどんな手間がかかるかを目の前で聞くことができますから、「そんなに手間がかかるなら、今のうちに捨ててしまおう」という決断ができます。

その時処分しなくても、捨てるもの、誰かにもらってほしいもの、リサイクルしてほしいものと仕分けして記録を残しておくだけでも、遺族にとっては迷う時間が減らせます。それらの仕分けも第三者の目があってこそ進めやすくなります。

まとめ

終活としての遺品整理に、遺品整理業者が立ち会うことの意味を理解していただけたことと思います。その上で遺品整理業者を選ぶ基準は、認定を受けた「遺品整理士」がいるかどうかを基準にすることをお勧めします。

遺品整理は故人の大切な物品を扱う繊細な面と、物品の廃棄の知識や、法的コンプライアンスを順守する冷静さも要求される仕事です。また、人の死や尊厳に触れる職業でもあることから、人間としての倫理や誠意を持っている必要があります。ですから片手間で遺品整理を行っている会社よりも、資格を取ってしっかり取り組んでいる業者だからこその信頼があるのです。

「株式会社 孝緑」は静岡・神奈川エリアを中心に活動する遺品整理を専門とする会社です。当社には一般社団法人 遺品整理士認定協会が認定する遺品整理士も在籍していますから、安心して生前整理をご依頼ください。

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